空室対策より前に大事なビル経営のシナリオ

前回、ビル経営上の主な業務は4つ、と書きました。

空室対策
会計業務
テナントフォロー
維持保全・改修

実は、これらよりもまだ大事なことがあります。

資産としてのビルをどう経営していくか、という観点の資産戦略=ビル経営のシナリオです。

この先ビルを長く持つのか、計画的に建替えるのか、相続対策上何か手を打っておくのか、など、オーナーさんの事情によって、経営の舵取りの仕方が大きく変わるからです。

例えば、親世代が建てたビルが築40年を超え、いずれ起こる相続の時にどうしたらいいか?と悩んでいたオーナーさんがいました。

「税理士には借入して建替えた方が相続税対策になると言われたんだけどね」

よくいただくご相談です。

確かに、相続税を減らすことだけを考えれば理に適っています。

しかし、相続税だけが下がっても、借金は減りませんので相続を受けた息子さん世代がビルの賃料から返済していかないといけません。当たり前ですね。

はたして建替えた方が得なのか、リノベーションして使い続けた方がいいのか、きちんと考えて判断しないと後で後悔することになります。

建替えるにしても、今のテナントにどうやって出ていってもらうか、何年計画でやるか、建て替え中に賃料が入ってこない期間をどうするのか、主にビルの賃料で生活しているオーナーさんにとっては大きな問題です。

相談されたこのケースでは、結果から言うと

「建替えるより、耐震改修とリノベーションで長く今の建物を使った方がいい」

と提案しました。

投資金額がずっと安くすみますし、仮に建替えても同じような建物が建つだけで商品力がすごく上がるわけではないからです。

銀行や建設会社が「建替えましょう」と持ってくる事業計画書をよく見ると、史上最低水準の金利や新築時のプレミアム賃料が30年間続く前提で計算しているものが多くあります。

金利が5%に上がったら?賃料が10%下がったら?

試算してみると、今の建築費ではとても合わない結果でした。

それよりも、10年以内に投資費用を回収できるくらいの改修シナリオの方が、ずっと理に適っていたのです。

そうなると、今の古くなったビルに計画的に投資して、いかにテナントに選べれるビルにしていくか、他のビルに見劣りしないように商品力をアゲるか、というシナリオに基づいたビル経営方針が大切になってくるわけです。

逆に、やはり建て替えよう!となった場合には、計画的に入居中のテナントさんの契約を定借契約に切り替えていくとか、空調機は更新するよりも早めに手厚くメンテナンスして予防保全しようとか、経営方針は大きく変わります。

 

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リーシングマネジメントの基本的な考え方は、
「打点(空室を埋めること)は、打席数(認知度を上げること)×打率(決まりやすい条件やウリ)に比例する。」です。

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カテゴリー: 空室対策   作成者: 石田 竜一 パーマリンク

石田 竜一 の紹介

株式会社バリューレイズ 代表取締役 石田竜一 1968年福井県福井市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、90年㈱リクルートコスモス(現㈱コスモスイニシア)入社後、㈱リクルートビルマネジメント(現㈱ザイマックス)にて、事業用オフィスビルの運営、大手法人保有不動産の運営アウトソーシング受託、不動産の有効活用コンサルティングに従事する。国内および外資系の不動産投資ファンドでのビル運営経験も豊富。その時の経験から、 「不動産ファンドのビル運営のノウハウを一般のビルオーナーにも採用してもらえばもっとビルもオーナーも元気にできる」 という思いを強く持つ。これらの経験とノウハウを、中小オフィスビルのオーナーのお役に立てたいと同社を退職後、2008年3月に株式会社バリューレイズを設立。 一級建築士、宅地建物取引主任者、不動産証券化マスター、ビル経営管理士、ファイナンシャルプランニング技能士