相続対策の本質は事業仕分け

まちづくりはビル再生から始まる_4
相続対策の本質は事業仕分け

個人オーナーの不動産活用を考える、の第4回です。
(第一回はコチラ

個人オーナーの不動産活用を考える、の第4回です。

床余り、賃料下落、古い建物の競争力低下、建替えによる相続税対策もアヤうい。。そんな状況下で不動産をどう活用していけばいいのでしょうか?

1.今ある建物を直して稼ぐ
2.でもやたらとお金をかけない
3.その他大勢と競争しない

こんなことを書いてきましたが、ここで最初の「相続税対策」について少し。

思い切って借入れして建替えても、相続税は下がるけどその後は借金の返済生活。賃料下落と空室、金利上昇に怯える将来が約束される!という事態を回避したとして、果たして相続税対策はどうすればいいんでしょうか?

事業仕分け処方箋のひとつは、事業仕分けならぬ「資産の仕分け」です。

ビルオーナーを悩ませるのは、多額の納税と納税資金の調達ですので、これらを手当てできればいいわけですよね。

まず納税額を下げられるか?という観点ですが、結論から言えば建て替えほどのインパクトある節税はできません。そのかわり、借金もない(少ない)ので、相続を受けた人は納税さえ終われば後はラクです。しかも、リノベーションによって収益UPを達成できれば悩みのタネだった古い不動産が金のタマゴを産むニワトリになります。

それでも納税額をできるだけ下げたい方は、不動産を担保にリノベーション費用を調達(借入れ)することをオススメします。その分評価額は相殺されますので。それでも担保余力がある場合は、さらに借入れして収益性が高くて評価額が低い物件を購入すればOKです。

別に僕に言われなくても「そんなのわかってるよ」とおっしゃる方も多いと思いますが、なぜか建て替えの借入は平気なのに新たに物件を買うことを躊躇うオーナーさんが多いです。
(あえて積極的にやってらっしゃるセミプロ個人投資家さんも最近増えましたが)

収益性が高くて評価額が低い物件は、要は土地が狭くても高い容積率を許可されて建てられた物件てことになります。もちろん担保評価額も低くなるのでその物件単体での借入額も減りますが、最初の物件を担保にできるオーナーさんにはアリです。お子さんが何人かいる場合にも資産を分けやすくなるのでそういう意味でも対策として検討の価値があります。

それから、納税資金の確保については、現金か流動性の高い資産(株とか)で手当てできていれば問題ないのですが、資産の大半が親から受け継いだ不動産という場合は大きな問題ですよね。この問題の処方箋は、収益性の低い物件(駐車場とか)があればそれをより売りやすい状態に仕上げておくこと、もしくは今ある不動産を担保に納税資金を借入れられるようにしておくことでしょう。

要は、相続発生後も持ち続けたい不動産は追加投資によってより収益性を高めておき、納税資金確保のための不動産はより売りやすくしておくことです。「売りやすくする」とは、例えば敷地境界の確認を済ませておく(意外にやってない人が多い)とか、ボロボロのアパートなら賃借人との契約を定借に切り替えておいて住宅用地として売れるように準備しておく、などの作業です。(こうした作業はかなり地味で管理会社も税務コンサルタントも儲かるわけではありませんのであまり提案されることはないと思います)
(石田)

 

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カテゴリー: まちづくりはビル再生から始まる   タグ: , , ,   作成者: 石田 竜一   この投稿のパーマリンク

石田 竜一 の紹介

株式会社バリューレイズ 代表取締役 石田竜一 1968年福井県福井市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、90年㈱リクルートコスモス(現㈱コスモスイニシア)入社後、㈱リクルートビルマネジメント(現㈱ザイマックス)にて、事業用オフィスビルの運営、大手法人保有不動産の運営アウトソーシング受託、不動産の有効活用コンサルティングに従事する。国内および外資系の不動産投資ファンドでのビル運営経験も豊富。その時の経験から、 「不動産ファンドのビル運営のノウハウを一般のビルオーナーにも採用してもらえばもっとビルもオーナーも元気にできる」 という思いを強く持つ。これらの経験とノウハウを、中小オフィスビルのオーナーのお役に立てたいと同社を退職後、2008年3月に株式会社バリューレイズを設立。 一級建築士、宅地建物取引主任者、不動産証券化マスター、ビル経営管理士、ファイナンシャルプランニング技能士